国際水協会 戦略的アセットマネジメント会議(IWA LESAM 2015)

IWA LESAM 2015は終了いたしました。

2015年11月17日~19日、横浜にてIWA LESAM 2015(上下水道インフラの戦略的資産管理)が開催されました。

本会議は海外から89名、国内から133名の参加者に来場いただき、めざましい成果をあげて閉会しました。

主催より、この会議に貢献してくださったすべての人々に感謝します。

ごあいさつ

この度、上下水道事業に関する戦略的アセットマネジメント会議を開催する運びとなりましたことは、大きな喜びでございます。

当協会は事業体、コンサルタント、研究者及び資産管理者等がアセットマネジメントに関する課題や解決策、トレンド等を総合的に見出し、議論し合う最新先鋭の会議であるLESAMを戦略的アセットマネジメント専門家グループ主導のもと隔年で開催しています。

LESAM 2015は、「施設のアセットマネジメント及び自然災害に対するリスク管理」、「アセットマネジメントの手法 ~戦略的計画から運用管理まで~」、「環境負荷の低減」及び「代替可能な水資源及び資源エネルギーの活用」等をテーマに実施いたします。

また、本会議は、19世紀後半に日本で初めて近代上下水道が創設された地である横浜を舞台に、IWA、横浜市(水道局及び環境創造局)、公益社団法人日本水道協会(JWWA)及び公益社団法人日本下水道協会(JSWA)が共同で開催いたします。

平成24 年2月に横浜で開催された第7回IWA ワークショップでは、持続的な水道事業運営を可能とする手段として、アセットマネジメントが重要かつ有効であることが認識されました。

持続可能な水道サービスを実現するためには、ステークホルダーのニーズや期待に確実に応えられるよう、施設の更新にかかる戦略や手法を検討する際に財政、組織、情報管理の側面から中長期的なインフラ計画を策定することが必要不可欠であり、それらを進める上で、「アセットマネジメント」は、非常に重要なテーマとなっています。

アジア初の開催となる今回の会議では、アセットマネジメントについて多くの知見を有する専門家が一堂に会し、基調講演、論文発表、ポスターセッションなどを通して、従来の考えにとらわれない、様々な視点から有益な発表や議論が展開されることを期待しております。また、各国の上下水道、雨水管理の第一線で活躍する方々と活発な交流を図ることができる、大変貴重な機会であると考えています。

主催者として本会議に参画できますことは、誠に光栄でございます。

皆様に本会議へご参加いただき、横浜でお会いできることを心よりお待ち申し上 げております。

会議概要

世界各国において、アセットマネジメントに関わる取組みや技術は、より洗練されたものになり、さらなる広がりをみせています。そのなかで生まれる、新たな課題にどう取り組んでいくのか、関係者の注目を集めています。

世界中の水に関連する事業経営者や専門家たちは、厳しい経営状況の中、より良い品質を求める顧客のニーズに応えていくことや、低コストでより効果的な対応策が求められています。

本会議では、新技術、ソフトウェア、適切な投資効果をもたらす経営手法など、参考になる知見や仕組みを共有し、顧客価値、リスク、規制要件などについて幅広く知ることができます。

アセットマネジメントを戦略的に推進するためには、次のことが求められます。

  • 新たな技術、プロセス及び素材等に関する正しい理解
  • リスクや優先順位、危機管理技術の有効的な定量化
  • 施設故障の予測モデルの開発
  • 顧客ニーズや料金支払に対する十分な理解
  • 先進的な経済のモデル化及び費用対効果を考慮した会計処理
  • 施設配置の最適化及び施設整備に伴うネットワークの再構築
  • 経営システムの改善及び人材育成

LESAM2015では、世界中の上下水道に関する各界からの参加者と共に、上記の項目をはじめとするアセットマネジメントの先進的な発展について議論できるまたとない機会を提供いたします。